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北海道の日本酒コーナーで「国士無双」のラベルを見かけて、造っている蔵の名前が高砂酒造だと知り、どんな会社なのか気になった。あるいは旭川旅行の計画を立てていて、街なかに酒蔵の資料館があるらしいと聞いた。そんな入口からこのページにたどり着いた方が多いはずです。
結論から書くと、高砂酒造は1899年(明治32年)に旭川で創業した酒蔵で、代表銘柄「国士無双」を含めて4つのブランドを展開しています。旭川駅から歩ける距離に1909年築の「明治酒蔵」があり、直売店と無料試飲、事前予約制の工場見学まで受け入れている、旅程に組み込みやすい蔵でもあります。
この記事では、蔵の成り立ちと社名の由来にはじまり、国士無双の現行銘柄を精米歩合・日本酒度・価格で3つの層に整理し、国士無双以外の3ブランド、北海道産酒造好適米の違い、明治酒蔵の歩き方、そして手元に届いた1本をどう飲むかまでを一気に扱います。数値はすべて蔵元公式の公表値です。
・高砂酒造は1899年創業、旭川市宮下通に本社を置く酒蔵で、ブランドは国士無双・旭神威・大雪・若蔵の4つ
・国士無双は本醸造から精米歩合28%の純米大吟醸まで幅があり、価格帯は720mlで1,320円〜11,000円
・原料米の主役は北海道産の彗星・きたしずく・吟風。銘柄ごとに米を使い分けている
・明治酒蔵は直売店として営業中。工場見学は無料だが希望日5日前までの事前予約が必要
高砂酒造とはどんな酒蔵?旭川で1899年から続く「北の灘」の一軒

始まりは福島から渡ってきた男の「小檜山酒造店」
高砂酒造の前身は、1899年(明治32年)に旭川で創業した小檜山酒造店です。創業者は小檜山鐵三郎。福島県若松市の綿糸卸問屋の三男として生まれ、「角上(かくじょう)」の屋号で札幌にて乾物商を営んでいた人物でした。上川地方の視察をきっかけに旭川へ移り、知り合いの酒造場から酒造道具一式を譲り受けて醸造業に着手します。旭川の酒蔵としては4番目の創業でした。
なぜ酒だったのか。当時の旭川は屯田兵と鉄道によって人口が急増していた開拓の街で、米も水も労働力も揃い、酒の需要が右肩上がりだったからです。実際、蔵は1909年(明治42年)に製造工場を新築し、1916年ごろには「髙砂」の名で各地の品評会に入賞を重ねます。1926年(大正15年)には「旭髙砂」が全国酒類品評会で北海道初の一等賞を受賞しました。
社名が現在のかたちになったのは1965年(昭和40年)です。石崎酒造株式会社と合併した際に「髙砂酒造株式会社」へ改めました。つまり「高砂酒造」という社名は創業時からの名前ではなく、銘柄名として先に定着していた「髙砂」が会社名に昇格した形です。ラベルや看板で「髙」(はしごだか)が使われているのはこの流れによるもので、検索するときはどちらの表記でも同じ蔵にたどり着きます。
豆知識として、1929年(昭和4年)に竣工した鉄筋コンクリート造の製造工場は、当時の酒蔵としては珍しい構造でした。木造の蔵が当たり前だった時代に、氷点下が続く旭川で温度を管理しようとすれば、断熱と蓄熱に強い構造が要る。この判断が、のちの氷温貯蔵や雪中貯蔵といった寒冷地ならではの技術に地続きでつながっていきます。
大雪山系の伏流水と旭川の寒さが酒質をつくる
高砂酒造の酒がすっきりとした輪郭を持つのは、旭川という土地の条件が大きく効いています。仕込みに使うのは大雪山系に由来する伏流水で、蔵はこの水と北海道産の酒米を組み合わせた酒造りを掲げています。
理由は気候にあります。旭川は真冬に氷点下20度を下回る日がある一方、夏は30度を超える内陸性の気候です。日本酒の醸造は低温でゆっくり進めるほど雑味が出にくく、香りの成分が残りやすい。旭川の冬は、冷却設備に頼らなくても蔵の中が自然に低温に保たれる期間が長く、長期低温発酵と相性が良いのです。国士無双の大吟醸酒が「長期低温発酵により豊かな米の旨みを引き出しています」と説明されるのは、この環境を前提にした造りだからです。
見分け方としては、ラベルの日本酒度と酸度を見てください。国士無双の日常酒帯は日本酒度+3〜+5、酸度1.4〜1.6に集まっています。糖分が少なく酸が立っているタイプで、口に含むと甘みが尾を引かず、輪郭がすっと切れていく。これが「北の灘」と呼ばれた旭川の酒の共通項です。
注意点をひとつ。寒冷地の酒=すべて淡麗辛口、と決めつけると選択を誤ります。同じ蔵の中に日本酒度-10の甘口も、アルコール度数17度の生原酒も並んでいます。土地の気候は「造りやすい酒質」を決めるだけで、蔵が何を造るかまでは決めません。
民事再生を経ても銘柄が残った理由
高砂酒造の年表には、2004年に民事再生法を適用したという記述があります。日本酒の消費量が長期的に落ち込むなかで、地方蔵の経営が立ち行かなくなった時期にあたります。
それでも銘柄が消えなかったのは、国士無双というブランドが道外にまで浸透していたからです。1975年に生まれたこの酒は全国的なヒット商品となり、蔵の看板として独立した価値を持っていました。会社の器が変わっても、酒の名前と造りを引き継げば商売が続く。日本酒業界で蔵が合併・再建されても銘柄が生き延びるのは、この構図が働くためです。
再建後の実績も残っています。2008年には全国新酒鑑評会で国士無双が連続金賞を受賞しました。近年では純米大吟醸酒 国士無双 二十八が、2025年のKuramaster(パリで開催される日本酒コンクール)純米大吟醸部門でプラチナ賞を受けています。
知っておくと得なのは、こうした沿革が蔵の公式サイトの年表ページに公開されていることです。二次情報のまとめ記事は年号がずれていることがあるので、創業年や受賞歴を確認したいときは髙砂酒造の公式年表を直接見るのが確実です。
静岡の「富士高砂酒造」とは別の会社です
検索で混乱しやすいのが、静岡県富士宮市にある富士高砂酒造株式会社の存在です。銘柄名が「高砂」なので、旭川の高砂酒造と同一グループだと思われがちですが、資本関係のない別会社です。
そもそも「高砂」は能の謡曲の演目名で、祝言の席で謡われるめでたい言葉です。酒銘として全国各地で採用されてきた由緒ある名前で、同名・類似名の蔵が複数存在するのは自然なことです。富士高砂酒造は天保元年(1830年)創業で、富士山本宮浅間大社のすぐ西側に蔵を構えています。仕込み水は富士山の伏流水(軟水)、造りは代々の能登杜氏による山廃仕込・再仕込を看板にしており、旭川の高砂酒造とは水も米も杜氏の系統も異なります。
見分け方は簡単です。ラベルに「国士無双」「旭神威」「大雪」とあれば旭川、「高砂」の二文字が主銘柄として大きく出ていれば静岡の可能性が高い。通販で買うときは、商品ページの製造者欄が「北海道旭川市」か「静岡県富士宮市」かを確認してください。
代表銘柄「国士無双」はなぜ辛口だったのか
名前は『史記』に登場する将軍から取られた
「国士無双」は、中国の歴史書『史記』淮陰侯列伝に由来する四字熟語です。漢の宰相・蕭何が将軍の韓信を「国士無双」=国じゅうに並ぶ者のいない傑出した人材だと評した故事から生まれた言葉で、およそ2200年前の逸話がもとになっています。
酒銘としてこの言葉が選ばれたのは、「天下に二つとない酒を造る」という宣言だったからです。地方の蔵が全国区の銘柄を目指すとき、地名や創業家の名字ではなく、誰でも意味を汲み取れる熟語を選ぶのは理にかなっています。実際、国士無双という語は麻雀の役名としても広く知られており、日本酒に詳しくない人でも音の響きで記憶に残ります。
具体的な効き目は、道外での知名度に表れました。北海道土産の日本酒として選ばれる場面が多いのは、贈る相手が銘柄名を読めて意味も想像できるからです。「越乃寒梅」「久保田」のように産地や漢語で勝負する銘柄が並ぶ棚で、国士無双の四文字は視認性が高い。
豆知識として、蔵は国士無双 麻雀カップ 180ml という商品も出しています。価格は330円(税込)。麻雀の役名との連想を自ら引き受けた遊び心のある一本で、卓を囲む席の手土産として使う人がいます。
1975年、甘口全盛の時代に投げ込まれた一石
国士無双が生まれたのは1975年(昭和50年)です。この時期の日本酒市場は、糖類やアミノ酸を添加した甘口の普通酒が主流で、辛口を前面に出した地酒は少数派でした。そこへ「辛口で男性的な酒」として国士無双が投入されます。
なぜ辛口だったのか。旭川という土地では、脂ののった魚や塩気の強い保存食が食卓に上がります。甘い酒だと料理の塩気とぶつかって重くなる。日本酒度をプラス側に振り、酸を残して切れをつくれば、食事の途中で杯が止まりません。土地の食べ物から逆算した酒質設計だったわけです。
この設計思想は現行品にもそのまま残っています。本醸造酒 国士無双 720ml は日本酒度+4・酸度1.6、特別純米酒 国士無双 烈 720ml は日本酒度+5・酸度1.4。数字を見るだけで、甘さを残さず切っていくタイプだと分かります。
注意点として、日本酒度がプラスだから飲み口が辛い、とは限りません。日本酒度は糖分の量を示す指標にすぎず、実際の甘辛の印象は酸度やアミノ酸度、飲む温度で大きく変わります。国士無双の場合は酸度も高めに設計されているため、数値どおりの引き締まった印象になりやすい銘柄です。

「日本酒度+5」と書かれたラベルを手に取って、これは辛口なのか甘口なのか、なんとなく迷ったことはありませんか。数字の意味がつかめると、まだ飲んだことのない一本で…
「辛口」と書かれていない銘柄こそ入口になる
国士無双=辛口というイメージが強いぶん、日本酒を飲み慣れていない人にはハードルが高く見えます。ところが現行ラインナップを日本酒度順に並べ替えると、いちばん端にいるのは純米酒 国士無双 SWEET 720ml で、日本酒度は-10です。
この酒はアルコール度数12度、酸度1.7、精米歩合60%。麹の香りは控えめで、リンゴを思わせる甘酸っぱく爽やかな味わいが広がり、後味はすっきり切れます。価格は1,485円(税込)。度数が低い分、日本酒特有の飲み込んだあとの熱さが穏やかで、日本酒を苦手だと感じてきた人にも届きやすい設計です。
選び方の目安としては、普段ワインや酎ハイを飲む人はSWEETから、日本酒をすでに飲んでいる人は純米吟醸酒 国士無双 720ml から入ると、蔵の輪郭がつかめます。前者で「甘酸っぱい系が好き」と分かれば、次は同じ蔵の吟醸帯へ、後者で「もっと切れが欲しい」と思えば烈へ進む、という道筋です。
やりがちな失敗は、贈り物に迷って一番高い酒を選ぶことです。精米歩合を上げた酒は香りが華やかで繊細な代わりに、濃い味付けの料理と合わせると輪郭が消えます。相手の食卓を知らないときほど、価格ではなく用途で選ぶほうが外しません。
国士無双の現行銘柄はどう選ぶ?精米歩合と価格で3つの層に分かれる

日常酒の層:1,320円から1,650円で毎日開けられる3本
いちばん手前にあるのが、精米歩合58〜60%の日常酒帯です。本醸造酒 国士無双 720ml が1,320円(税込)、純米酒 国士無双 720ml が1,485円(税込)、特別純米酒 国士無双 烈 720ml が1,650円(税込)。
この3本は役割がはっきり分かれています。本醸造酒は北海道産米を60%精米、日本酒度+4・酸度1.6・アルコール度数15度で、華やかな香りとまろやかな口当たりに、旭川の冬を思わせる引き締まった酸を合わせた設計です。蔵は熱燗でも冷やでも香りや味わいを損なわないと説明しており、温度の幅がいちばん広い一本といえます。
純米酒は同じく北海道産米60%精米で、日本酒度+3・酸度1.4・15度。コクと旨味、まろやかな飲み口と爽やかな後味が特徴で、本醸造酒より米の甘みの輪郭がはっきりします。烈だけは原料米が美山錦で、58%精米・日本酒度+5・酸度1.4・15度。穏やかで落ち着いた香りに、きりりとした淡麗辛口の飲み口と鋭いキレを持たせた特別純米酒です。
注意点として、この帯を「安いから味が薄い」と読むのは早計です。3本のなかで日本酒度がもっとも高いのは烈の+5で、精米歩合ももっとも低い58%。数字だけ見れば、この帯の中では烈がいちばん造り込まれています。価格差の330円は米の違いと磨きの手間ぶんだと考えると納得しやすいはずです。
香りの層:純米吟醸と大吟醸で蔵の吟醸香を確かめる
次の層は、吟醸造りに入る2本です。純米吟醸酒 国士無双 720ml が1,760円(税込)、大吟醸酒 国士無双 720ml が3,630円(税込)。
純米吟醸酒は北海道産米「きたしずく」を55%精米、日本酒度+2・酸度1.3・アルコール度数15度。柑橘系の膨らみのある香りに旨みとコクがあり、酸とのバランスが取れていて飲み飽きしません。蔵はこの一本を国士無双のなかで人気が高い商品として案内しており、料理と合わせる前提の食中酒として組み立てられています。
大吟醸酒のほうは原料米が「彗星」に替わり、40%精米・日本酒度+4・酸度1.2・15度。長期低温発酵で米の旨みを引き出しつつ、芳醇な吟醸香とキレの良い後味を両立させた淡麗辛口です。純米吟醸酒が酸で締めるのに対し、大吟醸酒は酸度1.2と低く、香りと甘みの余韻を残しながら最後に切る組み立てになっています。
見分け方の実践としては、同じ日に2本を10℃前後で飲み比べてみてください。グラスに鼻を近づけたとき、柑橘の輪郭が立つのが純米吟醸酒、もっと丸い果実の香りが上がるのが大吟醸酒です。1,870円の価格差はこの香りの質の差に出ます。

日本酒のラベルに小さく書かれた「精米歩合50%」という数字。なんとなく高級そうだとは思っても、その数字が味や香りにどう関わるのか、正確に説明できる人は意外と多く…
頂の層:精米歩合45%・35%・28%で価格が4倍に開く
純米大吟醸帯には3本が並びます。純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定 720ml が2,750円(税込)、純米大吟醸酒 国士無双 三十五 720ml が5,500円(税込)、純米大吟醸酒 国士無双 二十八 720ml が11,000円(税込)です。
北海道限定は上川産の酒造好適米「彗星」を45%精米、日本酒度+3・酸度1.3・15度。洋梨系のフルーティーな香りと、主張しすぎない穏やかな口当たりが持ち味で、北海道の素材だけで造られた道内向けの一本です。三十五は同じ彗星を35%まで磨き、日本酒度-3・酸度1.3・15度。芳醇で柑橘系を思わせる香りに、すっきりとキレのよい味わいを乗せています。
二十八は原料米が「きたしずく」に替わり、精米歩合28%・日本酒度-3・酸度1.3・アルコール度数16度。蔵の製品のなかで最も高精米の特別な一本で、爽やかで芳醇な香りとしっかりした米の旨味を、雑味のないかたちでまとめています。2025年のKuramaster純米大吟醸部門でプラチナ賞を受賞しました。
ここで押さえておきたいのは、精米歩合が下がると日本酒度がマイナス側に振れている点です。北海道限定の+3に対し、三十五と二十八はいずれも-3。国士無双は辛口の看板を掲げてきた銘柄ですが、最上級帯では甘辛の指標を寄せて、米の旨味を素直に出す方向へ舵を切っています。「国士無双=ひたすら辛口」という先入観のまま二十八を開けると、想像と違う、と感じるかもしれません。
季節限定と別バージョンも押さえておく
定番以外にも、時期や意匠で選べる商品があります。純米原酒 国士無双 生 北海道限定 720ml は1,760円(税込)で、彗星を60%精米、日本酒度+4・酸度1.4・アルコール度数17度。火入れをせずに生酒のまま貯蔵・瓶詰した蔵元限定の生原酒で、冷蔵便での発送になります。
純米酒 国士無双 モシリ 720ml は1,980円(税込)。吟風を60%精米、日本酒度+3・酸度1.5・アルコール度数15%です。アイヌ語で「人間の静かなる大地」を意味する「モシリ」と名付けられ、白老町在住の岡田育子氏によるアイヌ文様がラベルにデザインされています。北海道の贈答用として選ばれる場面が多い一本です。
買い方の注意点として、生原酒は開栓後の変化が早く、常温に置くと香りが崩れます。届いたらすぐ冷蔵庫へ入れ、開栓後は冷蔵のまま数日で飲み切る前提で計画してください。度数17度は水を加えていない原酒ならではの数字で、そのまま飲むと重く感じる人もいます。氷を1〜2個入れたロックにすると、度数が下がって輪郭が緩み、料理との相性も広がります。
逆に、火入れをしている定番品は保存が楽です。本醸造酒や純米酒は直射日光と高温を避ければ冷暗所で扱えるので、常備しておく一本としてはこちらが向いています。
| 銘柄(720ml) | 原料米 | 精米歩合 | 日本酒度/酸度 | 度数 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|---|
| 本醸造酒 国士無双 | 北海道産米 | 60% | +4/1.6 | 15度 | 1,320円 |
| 純米酒 国士無双 | 北海道産米 | 60% | +3/1.4 | 15度 | 1,485円 |
| 特別純米酒 国士無双 烈 | 美山錦 | 58% | +5/1.4 | 15度 | 1,650円 |
| 純米吟醸酒 国士無双 | きたしずく | 55% | +2/1.3 | 15度 | 1,760円 |
| 純米酒 国士無双 SWEET | 吟風 | 60% | -10/1.7 | 12度 | 1,485円 |
| 純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定 | 彗星 | 45% | +3/1.3 | 15度 | 2,750円 |
| 大吟醸酒 国士無双 | 彗星 | 40% | +4/1.2 | 15度 | 3,630円 |
| 純米大吟醸酒 国士無双 三十五 | 彗星 | 35% | -3/1.3 | 15度 | 5,500円 |
| 純米大吟醸酒 国士無双 二十八 | きたしずく | 28% | -3/1.3 | 16度 | 11,000円 |

※蔵元公式オンラインショップの公表値をもとに日本酒の教科書調べで作成(2026年9月時点)。
国士無双以外の3ブランドは何が違う?旭神威・大雪・若蔵
「一夜雫」の終わりと「旭神威」の始まり
高砂酒造を語るうえで外せないのが、一夜雫という酒です。1990年(平成2年)に発売されたアイスドーム搾りの大吟醸で、雪と氷でつくった室のなかに酒袋を吊るし、時間をかけて雫を落とす手法で仕込まれていました。
この酒はすでに造られていません。蔵の公式年表には、2017年(平成29年)の項に「温暖化の影響により一夜雫販売終了 氷温貯蔵旭神威販売開始」と記されています。降雪量の減少や真冬の降雨によって、雪と氷の室そのものを維持できなくなったためです。気候変動が銘柄の生死を決めた、日本酒業界でも数少ない実例といえます。
そして同じ2017年に立ち上がったのが、最高級ブランドの旭神威です。一夜雫が担っていた「旭川の寒さを酒に閉じ込める」という役割を、雪氷室から氷温貯蔵という別の技術に置き換えて引き継いだかたちになります。
注意しておきたいのは、通販サイトやフリマアプリで一夜雫が出品されていることがある点です。すでに製造が終わって年数が経っており、保管状態も分かりません。現行品として買えるものではないと理解したうえで判断してください。
旭神威:山田錦35%磨きを氷温で寝かせる最高級ブランド
純米大吟醸酒 氷温貯蔵 旭神威 720ml は7,150円(税込)。兵庫県産の山田錦を35%まで磨き、日本酒度±0・酸度1.3・アルコール度数16度に仕上げた一本です。
製法の要は貯蔵にあります。搾った生酒をそのまま氷温で貯蔵し、出荷の際に一度だけ火入れをする。一般的な日本酒は貯蔵前と出荷前の2回火入れをしますが、火入れの回数を減らすほど生酒由来の華やかな香りが残ります。ただし生のまま置くと味が崩れやすい。そこを氷温という低温域で押さえ込み、フレッシュさを保ったままゆっくり熟成させるのが旭神威の設計です。
味わいは、芳醇な香りと繊細でコクのある味わい、滑らかで柔らかな旨味のある飲み口と説明されています。日本酒度±0という数字が示すとおり、甘辛のどちらにも振っておらず、旨味の密度で聴かせるタイプです。
飲み方の注意点として、この価格帯の酒を大ぶりのぐい呑みでぐいぐい飲むのはもったいない。ワイングラスか小ぶりの薄手のグラスに少量ずつ注ぎ、10℃前後から常温に向かって温度が上がっていく変化を追うと、香りの層が順に開いていきます。
| 酒蔵・産地 | 髙砂酒造(北海道旭川市) |
| 特定名称 | 純米大吟醸酒(氷温貯蔵 旭神威) |
| 精米歩合 | 35%(兵庫県産 山田錦) |
| アルコール度数 | 16度(日本酒度±0/酸度1.3) |
| 内容量・価格 | 720ml/7,150円(税込・公式) |
| おすすめの飲み方 | 10℃前後の冷酒からスタートし、グラスの中で温度が上がる変化を追う |
大雪:美瑛の丘の雪の下で春まで寝かせる
大雪は四半世紀前から展開しているブランドで、地元北海道産米を高精米し、ゆっくりじっくり醸した酒として国内外に流通しています。なかでも分かりやすいのが雪中貯蔵シリーズです。
純米吟醸酒 大雪 雪中貯蔵 720ml は2,420円(税込)。北海道産の吟風を55%精米、日本酒度±0・酸度1.7・アルコール度数15度です。冬のあいだ、美瑛町の丘に搾りたての新酒をタンクごと雪の中へ貯蔵し、春までじっくり熟成させます。蔵が1997年から続けている独自の貯蔵方法で、雪の下はマイナス2℃前後の安定した低温環境になり、温度変化のない熟成が進みます。
味わいはまろやかで旨みがのり、飲み口はすっきり。酸度1.7は国士無双の日常酒帯より高い数値で、旨味の量に対して酸が効いているぶん、脂ののった料理を受け止めても重くなりません。同じシリーズには純米酒 大雪 雪中貯蔵 720ml もあり、こちらは1,595円(税込)です。
知っておくと面白いのは、雪中貯蔵が電気を使わない天然の冷蔵庫だという点です。冷蔵設備なら扉の開閉で温度が揺れますが、雪の下は揺れません。旭川と美瑛という土地の条件がなければ成立しない造りで、これも土地から逆算された技術のひとつです。
若蔵:毎年コンセプトを変える挑戦のプロジェクト
4つ目のブランドが、若蔵 WAKAZO KURA Challenge です。2016年に始動したプロジェクトで、日本酒の多様性を活かした挑戦的な酒造りを通じて、若い世代に日本酒の魅力を伝えることを掲げています。
特徴は、毎年異なるコンセプトで商品開発に取り組む点です。定番銘柄は味を安定させることが価値になりますが、若蔵はその逆で、年ごとに違うものを出すこと自体が目的になっています。蔵の中の若い造り手が企画から関わることで、技術の継承と新しい客層の開拓を同時に進める仕組みです。
ラインナップは清酒だけにとどまりません。オンラインショップでは若蔵 紅茶梅酒 500ml が1,485円(税込)で扱われており、リキュールの領域にも広がっています。日本酒の棚だけを見ていると気づきにくい商品です。
注意点は、年替わりの商品は在庫が読めないことです。特定の若蔵の商品を狙うなら、蔵の公式オンラインショップやSNSで発売情報を追うのが確実で、見かけたときに買っておく判断が要ります。
北海道の酒米で醸すと何が変わる?吟風・彗星・きたしずくの違い
吟風:北海道の酒造りを変えた最初の一歩
高砂酒造のラベルを読むと、原料米の欄に「吟風」「彗星」「きたしずく」という見慣れない名前が並びます。いずれも北海道で育成された酒造好適米です。
吟風は、心白が大きくはっきりした品種で、芳醇な酒が期待できるとされています。心白とは米粒の中心にある白く不透明な部分で、麹菌の菌糸が入り込みやすく、糖化が進みやすい。心白が大きい米は酒造りに向く一方で、割れやすく高精米には向きにくいという性質もあります。
この品種が持つ意味は大きく、北海道産の米を原料にした酒造りが広がるきっかけとなった品種と位置づけられています。それまで道内の蔵は本州産の酒米に頼る場面が多く、地元の米で勝負するという発想自体が現実的ではありませんでした。
高砂酒造では、純米酒 国士無双 SWEET 720ml と純米酒 国士無双 モシリ 720ml、そして純米吟醸酒 大雪 雪中貯蔵 720ml に吟風が使われています。いずれも精米歩合55〜60%の帯で、心白の大きさを活かせる磨き方に揃えられているのが分かります。
彗星:タンパク質が少なく、淡麗に仕上がる大粒米
彗星の特徴は、良質な酒米であることを示すタンパク質含有量の低さです。米のタンパク質は分解されてアミノ酸になり、酒に旨味と同時に雑味をもたらします。含有量が低ければ、淡麗ですっきりした味わいの酒が期待できます。
加えて、千粒重が重く大粒で、収量性が高いという農業側の利点もあります。大粒の米は高精米に耐えやすく、砕けにくい。だからこそ、精米歩合35%まで削る純米大吟醸酒 国士無双 三十五 720ml や、40%の大吟醸酒 国士無双 720ml に彗星が採用されています。
使い分けを追うと、蔵の設計思想が見えてきます。彗星が使われているのは大吟醸酒、純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定 720ml、三十五、そして純米原酒 国士無双 生 北海道限定 720ml。高精米帯と、雑味を出したくない生原酒に集中しています。
豆知識として、蔵は三十五の商品説明で「森本杜氏が一番得意とする北海道産酒造好適米」として彗星を挙げています。品種の性質と、それを扱う人の手が噛み合って初めて数字が味になる、という当たり前のことを示す一文です。
きたしずく:吟風と彗星のいいとこ取りで生まれた新品種
きたしずくは3品種のなかで最も新しく、「雄町/ほしのゆめ//吟風」の雑種後代から育成されました。2012年に品種登録され、2014年2月に北海道の優良品種に認定されています。
北海道立総合研究機構の育成報告によれば、心白発現率は吟風よりわずかに高く、玄米の千粒重は吟風より重く、玄米収量は多く、蛋白質含有率はやや低い。酒造適性は吟風並みで良好とされ、製成酒は柔らかい味わいと評価されています。吟風の心白の大きさと、彗星のタンパク質の低さを両方取りに行った品種、と理解すると位置づけがつかめます。
高砂酒造では、純米吟醸酒 国士無双 720ml(55%精米)と、精米歩合28%の純米大吟醸酒 国士無双 二十八 720ml にきたしずくが使われています。日常的に飲まれる看板商品と、蔵で最も磨いた一本の両端に同じ米が置かれているのは、この品種の幅の広さを表しています。
選び方の実践としては、原料米の名前で飲み比べてみてください。同じ蔵・近い精米歩合で米だけが違う組み合わせ、たとえば純米吟醸酒 国士無双 720ml(きたしずく55%)と純米吟醸酒 大雪 雪中貯蔵 720ml(吟風55%)を並べると、品種の性格差が輪郭として出ます。育成報告の原典は北海道立総合研究機構の農試集報で公開されています。

「北海道の地酒」と検索して、いざ買おうとすると手が止まりませんか。国稀、男山、国士無双、北の錦、上川大雪……名前は聞いたことがあっても、どれがどんな味なのか、何…
| 比較項目 | 吟風 | 彗星 | きたしずく |
|---|---|---|---|
| 心白 | 大きくはっきりしている | 大粒で高精米に向く | 吟風よりわずかに高い発現率 |
| 期待される酒質 | 芳醇 | 淡麗 | 柔らかい味わい |
| 位置づけ | 道産米の酒造りが広がる契機 | タンパク質含有量が低い | 2014年2月に道の優良品種認定 |
| 蔵での主な使い先 | SWEET/モシリ/大雪 雪中貯蔵 | 大吟醸/北海道限定/三十五 | 純米吟醸/二十八 |
明治酒蔵に行くと何ができる?直売店と蔵見学の使い方
1909年の建物が、2000年に資料館へ変わった
旭川市街に残る「髙砂酒造 明治酒蔵」は、1909年に建てられた酒蔵です。一世紀のあいだ蔵の変遷を見守り続けてきた建物で、竣工当時は製造から販売までをここで行っていました。
転機は2000年です。明治の面影を残す髙砂酒造の新しい顔として、資料館と直売店へ様変わりしました。製造機能を別の工場へ移し、歴史的な建物を観光と販売の拠点として使い直す判断です。旭川駅から徒歩圏という立地が、この使い方を成立させています。
館内では、先代社長の応接間や陶器・ポスター・看板などの歴史的資料が展示されています。明治から昭和にかけての酒のラベルや広告物は、当時の日本酒がどう売られていたかを示す一次資料でもあり、酒を買わなくても見る価値があります。
アクセスはJR旭川駅から徒歩約15分。旭川ラーメンや旭山動物園と組み合わせる旅程を組む人が多い場所です。
直売店では試飲コーナーで相談できる
直売店の営業時間は9:00〜17:00、定休日は年末年始です。蔵の商品を直接買えるほか、試飲コーナーが設けられており、好みに合った酒を探せます。
試飲があることの価値は、数値だけでは判断しきれない部分を埋められる点にあります。日本酒度+5と-10では違いが明らかですが、+2と+3の差は数字より飲んだ印象のほうが早い。北海道限定や蔵元限定の生原酒のように、道外の店頭では出会いにくい商品を確かめられるのも直売店ならではです。
試飲は希望に応じて事前に用意する形が案内されているので、確実に試したい銘柄がある場合は、来店前に問い合わせておくとスムーズです。
注意点として、車で訪れる場合に運転者は試飲できません。同行者だけが試飲する、公共交通機関で行く、宿にチェックインしてから徒歩で向かうなど、行程の組み方を先に決めておいてください。
工場見学は「当日ふらっと」では入れない
やりがちな失敗の1つ目がこれです。直売店が営業しているのだから工場見学も当日申し込めるだろう、と考えて行くと見学できません。工場見学は無料ですが事前予約制で、予約締切は希望日の5日前までと定められています。
見学の開始時刻は10:00と15:00の2回、定員は各時間 先着10名(小学生以上が対象)です。定員が二桁に届かない少人数制なので、連休や観光シーズンは早めに埋まります。キャンセル締切は見学日の前日正午までです。
原因は運営体制にあります。稼働している製造現場を案内する以上、案内役の人員と動線の確保が必要で、当日の飛び込みには対応できません。逆にいえば、5日前までに動けば無料で製造工程を見られるということでもあります。
予約は蔵の公式サイトのWEB予約フォーム、または電話(平日と土日祝で番号が分かれています)で受け付けています。旅程が固まった時点で押さえておくのが確実です。
工場見学には休業期間があります。年末年始、GW、お盆、そして工場メンテナンス時期(9月)は実施されません。直売店は営業していても見学だけ受けられない日があるので、旅行の日程が9月や連休にかかる場合は、予約フォームで実施日を確認してから宿と交通を押さえてください。なお、20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。試飲は成人のみが対象です。
行く前に確かめておきたい季節の落とし穴
旭川は真冬に厳しく冷え込む土地です。駅から徒歩約15分という距離は、夏なら散歩の範囲ですが、1月・2月の路面が凍った日には歩き方が変わります。滑りにくい靴を用意するか、車での移動に切り替える判断が要ります。
買った酒の持ち帰り方も先に考えておいてください。生原酒のように要冷蔵の商品は、旅程の途中で常温に置く時間が長くなると品質が落ちます。旅の最終日に買う、宿の冷蔵庫を使う、蔵から自宅へ直接送る、のいずれかが現実的です。
逆に冬場は、車内に酒を置きっぱなしにすると凍結の可能性があります。氷点下が続く時期に瓶を車内放置するのは避けてください。
季節限定品を狙うなら、しぼりたてが出回るのは冬から春先です。訪問時期によって棚の顔ぶれが変わるので、目当ての商品がある場合は在庫を電話で確認してから向かうと空振りを防げます。
| 住所 | 〒070-0030 北海道旭川市宮下通17丁目右1号 |
| 電話番号 | 0166-22-7480 |
| 営業時間 | 9:00〜17:00 |
| 定休日 | 年末年始 |
| アクセス | JR旭川駅から徒歩約15分 |
| 駐車場 | あり |
| 公式サイト | 公式サイト |
高砂酒造の日本酒はどう飲むと化ける?温度とおつまみの合わせ方
冷やすべき酒、常温でいい酒の線引き
結論から言うと、精米歩合が低く香りで聴かせる酒ほど冷やし、精米歩合60%前後で旨味が主役の酒ほど温度を上げる余地があります。
理由は香りの成分の揮発性にあります。吟醸香の主成分は温度が上がるほど強く立ちますが、上がりすぎると輪郭が崩れて、アルコールの刺激だけが前に出ます。純米大吟醸酒 国士無双 二十八 720ml や旭神威のような高精米帯は、10℃前後の冷酒からゆっくり温度を上げるのが向きます。
一方、本醸造酒 国士無双 720ml は蔵が「熱燗でも冷やでも香りや味わいを損なわない」と説明している一本です。日本酒度+4・酸度1.6という設計は、温めても甘だるくならず、酸が輪郭を保ってくれます。特別純米酒 国士無双 烈 720ml も、日本酒度+5の淡麗辛口を40℃前後のぬる燗にすると、鋭かったキレが丸みを帯びて旨味が前に出ます。
やりがちな失敗の2つ目がここです。高い酒ほど良いはずだと考えて、純米大吟醸を熱燗にしてしまう。5,500円の三十五を55℃に上げると、35%まで磨いて引き出した柑橘の香りが飛び、後には熱いアルコールだけが残ります。温める価値があるのは、磨きが浅く旨味の量がある酒のほうです。
燗をつける手順は湯煎が基本
電子レンジは局所的に熱が入り、徳利の上下で温度差が出ます。湯煎ならゆっくり全体が温まり、狙った温度で止められます。
湯から引き上げたあとも徳利の中の温度は少し上がります。狙いの温度ちょうどで引き上げると、注ぐ頃には行き過ぎていることがあるので、手前で止めるのがコツです。烈のような淡麗辛口は、45℃を超えると酸が立ちすぎることがあるため、ぬる燗の帯で止めておくと収まりが良くなります。
季節でどう飲み分けるか
北海道の蔵の酒は、季節と温度で表情がはっきり変わります。冬は燗、夏は冷酒、というだけでなく、出回る商品の顔ぶれも動きます。
| 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | △ | △ | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
◎=燗酒と季節商品が揃いやすい時期 ○=通常 △=冷酒中心の時期(蔵の造りの暦をもとにした目安)
冬から春先は、しぼりたての生酒や生原酒が出回る季節です。純米原酒 国士無双 生 北海道限定 720ml のような火入れをしない商品は、この時期が本領です。逆に夏場は、純米酒 国士無双 SWEET 720ml を冷蔵庫でしっかり冷やし、小ぶりのグラスで飲むほうが体感に合います。アルコール度数12度は、暑い時期に軽く1杯という飲み方に向いた数字です。
秋以降は燗の季節です。雪中貯蔵の商品は雪の下で春まで寝かせたあとに出荷されるため、旨味がのっています。純米吟醸酒 大雪 雪中貯蔵 720ml は酸度1.7と高めなので、少し温度を上げても輪郭が保たれます。
タイプ別・この蔵ならどれを選ぶか
日本酒を飲み慣れていない人には、純米酒 国士無双 SWEET 720ml(1,485円)です。日本酒度-10・アルコール度数12度で、リンゴを思わせる甘酸っぱさから入れます。合わせるなら、クリームチーズや生ハム、フルーツのように酸と甘みのある食材が扱いやすい相手です。
晩酌の定番を探している人には、純米吟醸酒 国士無双 720ml(1,760円)。柑橘系の香りと酸のバランスが良く、飲み飽きしません。北海道の食材なら、ホタテの刺身や鮭のちゃんちゃん焼きのように、旨味と塩気があって脂が強すぎない料理と噛み合います。
辛口が好きな人には、特別純米酒 国士無双 烈 720ml(1,650円)。日本酒度+5の鋭いキレは、塩辛や糠漬け、干物のように塩気の立ったつまみを受け止めます。40℃前後のぬる燗にすると角が取れて旨味が出るので、冷やと燗で二度楽しめる一本です。
贈り物なら、純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定 720ml(2,750円)が扱いやすい価格帯です。洋梨系の香りと穏やかな口当たりで、相手の好みが読めないときでも角が立ちません。予算を上げられるなら三十五(5,500円)、記念の一本なら二十八(11,000円)という順に検討してください。
まとめ:高砂酒造をどこから飲み始めるか
最初の一歩としておすすめしたいのは、純米吟醸酒 国士無双 720ml を1本買って、冷蔵庫で冷やした状態と、グラスに注いで30分ほど置いた状態の2通りで飲んでみることです。同じ酒でも温度が上がると香りの出方と甘みの感じ方が変わり、自分がどちらの帯を好むのかが分かります。そこから「もっと香りが欲しい」なら大吟醸帯へ、「もっと切れが欲しい」なら烈へ、「甘い方が好き」ならSWEETへ進めば、遠回りせずに好みの一本にたどり着けます。旭川を訪れる予定があるなら、明治酒蔵の直売店で試飲しながら選ぶのが最短ルートです。
※価格・スペック・営業情報は2026年9月時点で蔵元公式サイトおよび公式オンラインショップに掲載されていた内容です。商品の入れ替えや改定があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。

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